9月も終わりが近づき、涼しさを感じる日が多く感じます。
10月に入れば2023年も残すところ3か月ほどになりますね。
筆者としては今年もあっという間の年と感じておりますが、皆様もそろそろ年末に向けて今年やり残したことがないかを振り返ってみてはいかがでしょうか。

さて、9月は防災月間でもありますので、今回のお話もペットとの防災に関してお話をしたいと思います。
ペット防災と聞けばフードや水など備蓄を考えたり、避難訓練等が真っ先に浮かんでくるところかと思います。
今回は、ペット災害危機管理士(R)ペット防災生活アドバイザーと、無事ペットと共に避難を終えた先、避難所での暮らしにおいて必要なトレーニングをおさらいします。

ペットの社会化

日頃から覚えてもらっておきたいトレーニングやマナーがいくつかあります。
代表的なものでいえば人や他の動物に慣れておく「社会化」です。
我々人は社会性が高く、日頃から多くの人と関わり合い社会性を身につけています。
しかし、そんな人であっても、避難所で不特定多数の他人に囲まれながら生活をすれば、精神的に大きなストレスを感じ、体調を崩してしまうのが実状です。
ペットたちはほとんどの時間を家の中で、家族や同居動物など決まった人や動物としか接する機会はありません。
そんな子が突然慣れない環境である避難所で、多くの人や動物に囲まれ生活する時のストレスの大きさはご理解いただけるかと思います。
理想を言えば自宅に迎え入れたときから、お散歩や積極的なコミュニティの参加で社会性を身につける経験の場をたくさん準備してあげましょう。
勿論、日頃から社会化トレーニングをしていたとしても、ストレスを完全に取り払うことはできませんが、ペットに掛かる負担を減らすことはできます。

犬も猫も同じく社会性を身に付けられればベストですが、猫の場合は犬のようにはうまくいかないでしょう。
完全屋内飼育が浸透し、基本的にはお散歩もしない猫に社会性を身につけろというのは少し酷な話です。
猫や社会化が不十分な子の場合は、慣れない場所でもその子を守り安心を与えてくれる空間を用意しましょう。

クレートトレーニング

前述にあるように、クレートの中をペットにとっての安心できる空間として覚えてもらえることがベストです。
防災以外でもちょっとしたお出かけに役立ちますので、犬も猫もクレートトレーニングは日頃からしっかりと行いましょう。

ペットのクレートトレーニング

避難所内では自由は制限され、クレートや仮設ケージの中で暮らすことになります。
裏を返すと、クレートの中が身を守れる場所として認識してもらえれば、ストレスや恐怖からペットを守ってあげることができます。
そのために、自宅でクレートは周囲からの音などの刺激を受けづらく、安全な場所に置くようにしましょう。

また、クレートの中で休んでいるペットを無理に引っ張り出したり、しつこく手を入れて構うなどはNGです。
せっかく休息を求めてクレートの中に入り休んでいたのに、そこを邪魔されてしまえばゆっくり休める場所というイメージが壊れてしまいます。
ペットが独りになりたいとき、邪魔されずに休みたいときに安心して休める場所であると覚えてもらえるようにしましょう。

クレート嫌いな子は非常に多いですが、クレートに入る、もしくは入れられたときに嫌な経験が多いからでしょう。
大体のご家庭では、病院やトリミングサロンに行くときだけクレートやキャリーバックに入れて連れていくことが多いです。
病院にはほとんどの犬猫が苦手な印象を持ちがちですので、そんな経験を繰り返していれば「クレートに入る=嫌なことが起こる」という学習をしてしまいます。
クレート嫌いにさせないための方法はいくつかありますが、病院やサロンに行く用のクレートを用意するのも一つの手です。
クレートは硬いハードタイプと、布製のソフトタイプの2つを用意して、安全性の高いハードタイプは家の中で休む用、ソフトタイプはお出かけ用というように分けることで、いざ避難の時にも普段から使い慣れた安心できるクレートに嫌がることなく入ってくれて、スムーズな避難ができるでしょう。
同じような質感のものを2つ用意しても違いが分かりづらいので、可能であれば2種類の違ったクレートがあると尚良しです。
とはいえ、ソフトクレートもスムーズに入ってもらいたいので、ちょっとしたお散歩などおでかけで頻繁に使用し、嫌なことばかりではないことを印象付けることも効果的です。

日々のトレーニングも良いですが、猫の場合かくれんぼなど遊びの中で使い、慣らしていくのもペットも飼い主さんも楽しみながらできるのではないでしょうか。
どうせだったらペットにも負担が少ない防災生活に励みたいものです。

クレートに入った白い犬

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