先月から今月にかけて、九州中国地方を中心に大雨が続き、河川の氾濫などで大きな被害が出ています。
梅雨の終わりの時期、毎年のように豪雨による被害が頻発している印象を受けます。
また、台風に関しても、この時期にもう台風?と感じることがしばしば・・・・。
とある大学の教授が、自然が変わってしまった、と仰いましたが、確かにそう感じることが多くなってきました。

皆様は、大雨が続いたり台風が向かってきていたり、そんなとき犬のお散歩はどうされていますか?
今回は、SAE家庭犬訓練士が悪天候時の散歩と、犬の排泄の工夫についてお話します。

大雨の中、散歩を強行する危険性

通常、雨がひどい時や台風が近づいている時に、犬たちの散歩は控えようとすると思います。
しかし、中にはそんな状態でも散歩に行かざるをえないと考えてしまう飼い主たちも、一部にはいらっしゃるのではないでしょうか?
例えば、柴犬をはじめとした日本犬を飼っている人たちやもともとの運動量の多い犬種、大型犬を飼われている方たちです。

とくに、日本犬は室内で排泄することを嫌がる傾向にあり、いつまでもトイレを我慢してしまうことがあります。
体にも悪いし可哀想、と台風の中でも散歩にいく姿がSNSにアップされることもしばしば。
本人たちも危ない行為だとわかっているとは思うのですが、愛犬の健康への懸念やトイレを我慢させてしまうことへの罪悪感などから、すぐ戻ってくるから、と散歩に出てしまうのでしょう。
しかし、最近のゲリラ豪雨や台風は、急に雨脚が強くなり、見る見るうちに道路が冠水してしまったり、突風が吹いたりと、今までの感覚は通用しなくなってきました。
いくら室内で排泄しないからといって、散歩に出た先で不測の事態が起きないとは言い切れないのです。

また、大雨などで怖いのは、自分が住んでいる地域の雨脚が弱まった後でも、上流部や周辺で降り続いている場合、被害が出る可能性があるということです。
こうした大雨や台風の時の散歩は、飼い主や愛犬を危険に晒すだけではなく、万が一の事態が起きた場合、周囲の人や救助に当たる人も危険に晒す行為なのだと、改めて考えてほしいと思います。

外を歩かなくても排泄できるように

では、そのような天気の日の排泄はどうしたらいいのか?
1つは小さな頃から室内で排泄するトレーニングを行うことです。
サークルとペットシーツを用いてトレーニングを続けるとともに、散歩に行くのは室内で排泄してからと決めて、外ではなるべく排泄させないようにしましょう。

とはいえ、どんなに小さな頃から室内でのトイレトレーニングを頑張っていても、お散歩に出るようになると不思議と室内で排泄しなくなることがあります。
よく、トレーナーに勧められて室内でトイレができるようにちゃんとトレーニングをして、出来ていたのに、成長したら室内では絶対にトイレをしなくなってしまったのです、という相談を受けることがあります。
そのような場合、排泄場所を限りなく外に近い場所に設けることを提案しています。
例えば玄関や、風除室といった場所がある場合にはそうした場所に排泄場所を設けます。
庭に面したサンルームなどでもいいかも知れません。

庭があるご家庭では庭から道路に出るまでの間に排泄場所を設けるのもいいでしょう。
屋外ではあるものの、どのような状況になっているかわからない道路に出るよりは安全です。
犬としては不満が残るかも知れませんが、身の安全のために、妥協点を見つけていくしかありません。

それでもどうしても室内や敷地内では排泄してくれない、という場合には、ぎりぎりまで我慢させたうえで自宅が見える範囲内だけを歩かせる、という方法を取ることもできるでしょう。
実際のところ、散歩コースが決まっている子は、排泄場所もだいたい同じ場所、という場合が多いのではないでしょうか。
しかしそうすると、早く家に帰りたくてもなかなか排泄してくれない、という状況に陥ってしまうことがあります。
平時から、散歩の時間をずらす、短縮コースで家に帰るなど、不規則な散歩にしてみることで、排泄場所へのこだわりを軽減できるかも知れませんし、どのタイミングで散歩に出ればすぐに排泄してくれるのか、というのを知ることもできるでしょう。

もちろん、道路が冠水している場合にはさすがに散歩にいくことを諦めるとは思いますが、冠水した道路は歩道の場所がわかりにくいだけではなく、側溝やマンホールの蓋が外れている可能性もあり非常に危険です。
いつも通っている道だから、と油断してはいけません。

排泄をさせてあげるために、大変な思いをして散歩にいくのはある種の愛情なのでしょう。
しかし、何らかの危険が生じるかもしれないと分かったうえで、あえて危険に身を晒すことが愛情でしょうか?
排泄する場所やタイミングをコントロールするには長いトレーニング時間が必要となります。
出来る限り早く、外を歩かなくても排泄できるよう、練習を始めてみてはいかがでしょうか。


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