あと半月もすれば梅雨のシーズンに突入する時期になってきました。
雨が続くとどうしてもお散歩の時間が短くなったり、お散歩そのものの機会が減ったりしてしまうこともあるでしょう。
梅雨が終われば夏本番。
今度は熱中症や肉球の火傷が心配でやはりお散歩が思う存分楽しめない。
ということで、梅雨が始まるまでの今が一番お散歩に適した季節かもしれません!
お散歩をしっかりと楽しむために、お散歩が持つ役割と飼い主マナーをSAE家庭犬訓練士とおさらいしましょう!
お散歩の役割
皆さんは、排泄や運動のために犬をお散歩に連れて行っていると思っているかもしれません。
もちろん、どうしても室内での排泄が難しい場合(柴犬など日本犬はとくに室内での排泄を嫌がる傾向にあります)はありますし、運動がたくさん必要な犬種などは、運動不足解消のためにお散歩は必要不可欠。
しかしながら、大事なことがもう2つあります。
それは、「社会化」と「刺激」です。
「社会化」とは、わかりやすくいうと、犬を様々な環境や刺激に慣らすことで、人間社会の中で生活しやすくなるための手順、と考えてもらうと良いかもしれません。
散歩中に会う色々な年代の人、様々な音、生き物、車や自転車といったものなど、家の中では体験できないことを、散歩を通じて体験することで、環境の変化への順応性を高めたり、刺激に対する過剰な反応を抑えたりと、とても大切なことです。
もう1つの「刺激」というのは、いつも室内にいて代わり映えのない生活をしていたら、人だって飽きてきますよね。
同じように、犬にとっても常に室内にいることは刺激不足を招くことになります。
この刺激不足、場合によっては室内を荒らしたり、過剰に吠えてみたりと、ちょっと困った行動に繋がりかねません。
お散歩に連れ出すことは、お日様を浴びることで皮膚への良い刺激を、歩くことで足裏から体全体への刺激を、匂いを嗅ぐことで脳への刺激を与えることができるなど、心身の健康にとって非常に重要なものなのです。
これは、どんなに身体が小さい犬であっても、シニアになって歩くことが難しくなった犬であっても必要なことで、歩くことが困難な場合には、ペットカートを利用するなどしながらでも、「外に連れて行ってあげる」ことを検討してあげてほしいものです。
そんなお散歩のマナー
最低限守ってほしいお散歩のマナーは、排泄物を持ち帰ることと、コントロールしやすいリードで歩くことです。
排泄物を持ち帰ることは当然ですが、排尿に関しては、ただ水をかけて流すのではなく、ペットシーツで軽く吸い取ってから水をかける、ということでしょうか。
大量の水で洗い流すならまだしも、持ち歩くペットボトルの水をかけるだけであれば、それは尿を薄めて広げているだけになってしまいます。
過去、ペットの排尿が原因の1つとなって電柱が倒壊するといった被害も発生していることを考えると、なるべくその原因となるものを取り除いておきたいもの。
最適なのはマナーベルトやオムツの着用ですが、お散歩に行った時の排泄くらいは自由にさせてあげたい、という気持ちも分からなくはないですから、もう一歩踏み込んだ配慮をしていきたいものです。
そしてコントロールしやすいリードでのお散歩も周りへの配慮となります。
未だに伸縮性のあるリードでお散歩している姿を道路や観光地で見かけますが、あれは非常に危険な行為です。
首輪に近い部分はある程度太さがあり見やすいですが、巻き取る部分のリードは細い紐状で、少し離れると風景に溶け込んでしまう可能性もありますし、視力が弱い人には見えにくいものです。
もちろんきちんとストッパーをかけて急に伸びたりしないようにしていると思いますが、何かの拍子に壊れてしまうこともあります。
実際私も過去にお散歩で利用した際、急に壊れて困ったことがあり、それ以来使用していません。
お散歩は自由にさせていいものではなく、あくまでも飼い主の側でコントロールできることが重要です。
可能であれば、首輪とハーネスの両方を装着、それぞれにリードをつけることで、万が一の逃走にも対応できるでしょう。
また、それくらいしっかりとリードが管理されている姿を見れば、犬が苦手な人、怖いと感じてしまう人も安心できるのではないでしょうか。
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